2001-11-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の没落

生きよ堕ちよ。眼 鏡 し て 古 日 記 み る 亥 の 子 か な 小波

田口ランディ、トレインスポッティング、岩井俊二、共感の文学と記録に捧ぐ

東京から客人を呼んでいたりして、連休中は更新どころか日記さえもおぼつかなかった。 近すぎるためにかえって足が遠のくというのはよくあることで、その彼女のおかげで10年かそれ以上ごぶさたになっている場所を訪れることができた。 22日は、広島県戸…

無題

お元気ですか。私は元気です。 どこかの青空の下に笑顔で立っていることを… もう覚えてはいない、同じ流星群を待ちつづけた多摩川べりの3年前を もう気づきようもない、記憶を封印するように、 帰ってきた流星群に目を閉ざした900キロかなたの人間の気持…

草枕の譜を

さあその小さなザックを背負って、歩き出せ。 草枕に夢見、価値観を篩にかけてふたたび己の寝室にザックを下ろしたら、 明日君の精神を私に語れ。 やるせないまでに私を打ちのめせ。 さあ…ビールを振舞おう、そしてこれは君が欲しがっていた仏領印度支那の5…

深夜

生き残った者の告白。 また悲惨な映像がブラウン管に溢れている。事故なのか、テロなのか…その差はあまりにも大きいけれど、あの炎の下で数百人の命が奪われているということに、敏感でいなければいけないと強く思う。想像することが、唯一いまできること。…

機種変更しない

携帯を今の機種に替えてからちょうど一年経った。 改めて眺めてみると少し塗装がとれている所が目につくものの、全体に若々しくやる気に満ちたいい面構えをしている。 思えばいつだって俺に忠実なやつだった。 ほとんど地肌むき出し、手の脂でベタベタ、身も…

わかっていた

私にもわかっていた、自分はやはり上海に帰って小説を書き続けるのだろうということが。(…)さもなければ、私は多くの人の愛を失うことになるだろう。そして自分自身への愛も。創作こそが、私を唾棄すべき凡人たちから分け隔てうるものなのだから。私をボヘ…

つめたいよるに

冷たい夜がくる。寒くはないが、冷たい帳に覆われた世界だ。それは、この月の光のせいでもあるに違いない。長月の語源は「夜長月」だというが、その長い夜に、満月を過ぎてすっかり遅起きになった月が我が物顔で君臨している。旧暦七、八、九月が秋とすれば…